【播州織ブランド】tamaki niime の魅力にせまる~織編~

西脇市の地場産業で200年以上の歴史と伝統をもつ「播州織」を新しい感覚でとらえ、作品を生み出している「tamaki niime」に密着。今回は、生地をデザインし織り上げる、村上幾郎さんにお話を伺いました。

色と遊び、唯一無二の物づくりをする職人にインタビュー
Q. 「tamaki niime」に入ったきっかけは?
A. 元々、古い生地を集めるのが趣味で、格子や縞のパターンの構成や配色に興味がありました。在籍していた東京都内の美術系大学では、繊維を専門に学んではいませんでしたが、テキスタイルの学部の立派な織機と染色の施設を見て憧れていました。繊維を使った美術作品や文様など、周囲で興味のあるものを拾っていき、繊維関係の仕事を目指すようになりました。
求人を探しながら繊維関係のコミュニティーに顔を出しているときに「tamaki niime」の情報を見つけて応募。「播州織」という名前だけで詳しくは知りませんでしたが、面接で話を聞いたりラボ(工場)を案内してもらったりして可能性を感じました。応募の最大の理由は「いきなりやらせてくれそうだったから」(笑)。実際、仕事が未経験でも専門でなくてもいきなりやらせてくれることがすごいと思っています。
Q. 入社後の配属が、「織」のチームになったんですね。「tamaki niime」に入って、想像と違っていたことはありますか?
A. もともと織物が専門ではなく機屋がどんなことをするのか分かりませんでした。最も想像と違ったのは「体をかなり動かす」ということです(笑)。織機を動かしたり機械のメンテナンスをしたり、デスクワークではないことが大部分を占めます。体育会系ですね。
Q. 仕事をしていて楽しいことは?
A. 織機の稼働以外に、縞や格子の柄をパソコンで作っています。パソコン上で描いた織り物を、すぐにサンプルとして出せるのが面白い。一日に何十種類と試せるのが楽しいです。過去の作品にならってイメージを出す他、「こんな物を作りたい」と言えばさせてもらえる。それがtamaki niimeのイメージに合うかは最終的に判断されるのですが、「こうでなければならない」というブランドイメージにこだわらず、さまざまな挑戦をさせてもらえることに驚きました。
Q. 苦労していることは?
A. 織機は新しいものではなく、あえて古い機械を使っています。配色もどんどん変えることでオンリーワンを創れるようにしているのです。また、織る速さをあえてゆっくりにすることで生地が柔らかくなり、それを生かした素材の工夫もできます。しかし、その分、織機一台の生産量は少なくなります。織機の稼働時間の計画が最もシビアな問題です。
Q. 悩みはありますか?
A. 染色から縫製まで自分たちで一貫生産して完結出来るのがこの会社の特徴ですが、播州織や他の産地の事も、もっと知りたい。 僕自身は、ときどき外に出て産地にいる繊維関係の同世代と交流したいですね。例えば、藍染めの縞一つにしても、地域の名前が付いているものなどさまざまなバリエーションがあります。交流の中で情報や由来などを知り、特色のある物を作っていきたいです。

播州織のブランドが大切にする衣食住への意識とは
Q. これから「tamaki niime」はどうなっていくと思いますか?
A. 入社して一年。社長や経営陣を見ていると、一つ何かをしたら「次はこんなこともできるんじゃないか?」「将来は何をしようかな?」という話をずっと繰り返している、そんなイメージがあります。新しい可能性を常に見せてくださるんです。次に何が起こるか分からないし、tamaki niimeはこれからもどんどん変化していきますよ。
何が起こるか分らない! ますます「tamaki niime」から目が離せません。
店名 | tamaki niime(タマキニイメ) |
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住所 | 兵庫県西脇市比延町550-1 MAP |
定休日 | 火曜日 |
電話番号 | 0795-38-8113 |
営業時間 | 11:00~18:00 |
アクセス | JR加古川線「日本へそ公園」駅より徒歩5分 |
HP | tamaki niime【公式】 |
その他 | お問合せの際は「姫路みたい」を見た。とお伝えいただくとスムーズです。 |
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