山陽姫路駅から各駅停車で一つ隣の山陽電鉄「手柄駅」から、南に徒歩4分の距離にある和食レストラン「前蔵」。来年で110周年を迎える姫路の老舗酒蔵「灘菊酒造」が運営しています。

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明治43年に建造された酒蔵をそのままに、平成6年に内部を大幅改装し、レストランとして開業しました。当時の土壁や柱、梁などがノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。

今回ご紹介する注目のメニューは、主役級の愛らしさを持つ「元祖・綿菓子牛鍋」。ふわっふわの白い被せ物が特徴的で、ボリュームも可愛いお一人様サイズの鍋です。

この白いフワフワの正体は綿菓子。鍋の仕込みから甘い香りが漂います。お店の方が、昔懐かしい綿菓子を作る機械で作っています。

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綿菓子の下にあるのはメインの「すき焼き」です。「サシ」がきめ細やかに入った牛肉とお野菜が敷き詰められています。昔ながらのすき焼きの味をじっくり味わうことができると評判です。

この「元祖・綿菓子牛鍋」は、平成6年に「前蔵」が開業した時から提供されている看板メニュー。女将・川石さんの旧知であるフレンチシェフの「バーバパパ（フランス語で綿菓子のこと）をすき焼きに使ったら見た目にインパクトが出るのでは？」というアイデアから誕生しました。

単に見た目が「可愛い」「映える」だけの鍋ではありません。すき焼きに合う国産黒毛和牛「佐賀牛」のロースをたっぷりと使う贅沢さ。そこに淡路島産の玉ねぎ、姫路産の小松菜、しらたき、しめじなどの他、「前蔵」のこだわり「トマト」を加えます。トマトには肉のアミノ酸や野菜のグルタミン酸を引き立てる効果があり、旨味が増して格段においしくなるのだそう。

自家製ざるごし豆腐屋、蔵元のお酒に合う逸品料理など、酒蔵ならではの趣を感じるメニューばかり。「元祖綿菓子牛鍋」は、ランチメニューの「元祖・綿菓子牛鍋コース」（3500円/税抜）か、ディナーメニューの「季節のおすすめコース」（4000円/税抜）「元祖・綿菓子牛鍋コース」（5000円/税抜）で食べることができます（単品での注文は不可）。

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1階のテーブル席が45席、2階の座敷が30席と、店内は広々とした空間。そして蔵の落ち着いた雰囲気と歴史ある風情は婚礼の両家顔合わせや法事などの会食にもぴったりです。また、「灘菊酒造」の敷地内にあるので、酒蔵の見学、お酒に関係する展示なども楽しむこともできます。姫路市の版画家・岩田健三郎氏、たつの市の版画家・乾太氏の版画も所蔵しています。酒蔵ならではの趣や日本酒の魅力も、お食事と一緒に堪能してみてはいかがでしょうか。