豊かな歴史と「妖怪」に出会える町【福崎町】観光に人気のスポットや地元グルメをご紹介
兵庫県の福崎町をご存知ですか?
豊かな歴史と文化を体験できる観光地として、近年人気がある地域です。民俗学の大家として知られる柳田國男が生まれた場所としても有名な町で、町内には柳田國男の生家も残されています。
妖怪のまちとしても紹介されることが多く、町内の各地に妖怪にまつわるスポットがあります。
この記事では、そんな歴史と妖怪の魅力が詰まった福崎町についてご紹介します。
※新型コロナウイルスの影響により、各施設が臨時休業・時短営業をしている可能性があります。実際に向かわれる際には、それぞれの施設に事前にご確認ください。
福崎町とは
まず、福崎町とはどんな町なのか、基本的な情報についてご紹介します。町のことを知ってから観光すると、より楽しめますよ。
基本情報
福崎町は兵庫県の南西部に位置し、播磨地方の交通の要衝として古くから栄えてきた歴史があります。町の南側は姫路市と接していて、町の北部は同じ神崎郡に属する市川町と接しています。
町は北西から南東に伸びた細長い形をしていて、市内の面積はおよそ45平方キロメートルです。人口約1.9万人の小さな町ですが、歴史と豊かな自然に恵まれ、数々の偉人を生み出した学問・芸術文化のふるさとでもあります。
アクセスについて
大阪や神戸から福崎町へアクセスする場合は、JR神戸線を利用するのが便利です。神戸線に乗車したら姫路駅で下車して、播但線に乗り換えます。
姫路駅から福崎駅までは30分ほど。大阪からだと約90分、神戸や三宮からは約60分でアクセスできますよ。播但線の電車は1時間に2~3本ですので、乗り換えの時間に注意しましょう。
歴史について
現在の福崎町は、1956年の5月に旧福崎町と田原村・八千種村が合併して誕生しました。この地域には昔、東西と南北を結ぶ街道が交差しており、古くから交通の要衝地として栄えてきました。
中国地方へ旅する人や関西圏のあらゆる地域へ向かう人が多数、この地を訪れています。
中核田園都市としても発展している町で、例年10月には播州福崎秋祭りという豊作を祈る伝統行事も開催されています(2020年、2021年共に中止)。
風土・気候について
福崎町は山に囲まれていて、豊かな自然環境にも恵まれている町です。町内にある山の中で一番高いのは、北西部にある七種山(なぐさやま)です。
登山が好きな方にも人気のある山で、山の中腹には七種の滝という見どころがあり、兵庫県の県下八景にも選ばれています。
レジャースポットとして訪れる人も多く、山のふもとにはキャンプができる施設もあります。
産業について
福崎町における主要な産業の1つが農業です。また、町内には3ヶ所に工業団地が建設されていて、商業・工業・農業のバランスがとれた町づくりを目指しています。
町の特産品として有名なもちむぎを使用した「もちむぎ麺」は、地元の名物料理として観光客にも好評です。「もちむぎ素麺」や「もちむぎどら焼き」もおいしく、お土産にもぴったりですよ。
妖怪の街「福崎町」!妖怪と町の関わり&人気のスポット
福崎町は、妖怪との関係が深い町としても話題になっています。
その妖怪文化に大きくかかわってくるのが、民俗学者の柳田國男の生まれ故郷であること。
ここでは柳田國男と町の関わりや、さまざまな妖怪と出会える福崎町の魅力についてご紹介します。
福崎町出身の民俗学者「柳田國男」
福崎町出身の民俗学者として全国的にも有名なのが、柳田國男です。
明治8年に田原村辻川(現福崎町西田原)で生まれた柳田國男は、日本各地に残されている伝承を研究し、『後狩詞記』や『遠野物語』などの書籍を執筆。
20世紀を代表する民俗学者として、後世に名を残す多大な業績を成し遂げました。
福崎町の辻川エリアには、柳田國男の生家と記念館があります。彼が生まれ育った地でその空気を感じれば、偉人の原点を知ることができるかもしれません。
妖怪と出会える街「福崎町」
現在の福崎町が「妖怪と出会える町」と言われているのは、柳田國男の意志を引き継ぎ、町の各所に妖怪をモチーフにしたオブジェを制作しているからです。
彼の研究がなければ、妖怪をモデルにした漫画やアニメも制作されなかっただろうと言われており、柳田國男が日本の文化に与えた影響の大きさがわかりますよね。その故郷である福崎町も、妖怪の町として広く知られるようになりました。
池から河童!空には天狗が飛び交う「辻川山公園」
福崎町にある施設の中でも数多くの妖怪と出会えるのが、辻川山公園です。辻川山公園のある辻川エリアは柳田國男の生まれ故郷で、園内にはそれにちなんだオブジェも数多く展示されています。
辻川山公園の妖怪で特に人気なのが、河童のガタロウとガジロウ。兄のガタロウは池のそばで銅像になっており、弟のガジロウは池の中に潜んでいます。
毎日9:00~17:00まで(6~9月は18:00まで)15分おきに池から顔を出し、その姿を一目見ようと訪れる観光客が後を絶えません。
場所 | 辻川山公園 |
---|---|
住所 | 神崎郡福崎町西田原1038-12南側 MAP |
辻川エリアの玄関口「辻川観光交流センター」
辻川エリアの玄関口になっているのが、辻川観光交流センターです。
館内には平成26年から平成30年にわたって開催された、全国妖怪造形コンテストの入選作品や、町内に設置されている妖怪ベンチの原型が数多く展示されています。
館内には飲食コーナー「海彦亭(あまびこてい)」もあり、福崎町の特産品であるもちむぎを使用したバターチキンカレーがおすすめのメニューです。
場所 | 福崎町辻川観光交流センター |
---|---|
住所 | 兵庫県神崎郡福崎町西田原1470-1 MAP |
HP | 福崎町辻川観光交流センター【公式】 |
海鮮丼と本格もちむぎカレーのお店「海彦亭」価格や詳細はこちら
妖怪と一緒に記念撮影「妖怪ベンチ」
妖怪ベンチの1つ「油すまし」
町内の各地には、妖怪のリアルなオブジェがついた「妖怪ベンチ」が設置されています。妖怪と一緒に記念撮影ができることから、観光客にも人気のスポットです。
それぞれのベンチは離れた場所にあるので、地図を見ながら車やレンタサイクルでベンチを回るのがおすすめ。さまざまな場所にいる妖怪たちのもとを巡れば、福崎町にも少し詳しくなれますよ。
「福崎町」の豊かな文化や雄大な歴史が感じられるスポット
福崎町には、町の長い歴史や文化を味わえる施設も数多く存在します。中でも特に有名な施設をいくつかピックアップしてみましたので、これから福崎町に観光に行く予定のある方は、ぜひ参考にしてください。
神崎郡歴史民俗資料館
福崎町が属する神崎郡の歴史に関する資料をまとめて展示している施設です。この地域で使用されていた生活用具や農具などの民俗資料も見られます。
場所 | 神崎郡歴史民俗資料館 |
---|---|
住所 | 兵庫県神崎郡福崎町西田原1038-12 MAP |
HP | 神崎郡歴史民俗資料館【公式】 |
七種山 金剛城寺
金剛城寺は真言宗の寺院で、新西国霊場30番札所の1つでもあります。仁王門や本坊など多くの見どころがあるお寺です。
場所 | 七種山 金剛城寺 |
---|---|
住所 | 兵庫県神崎郡福崎町田口236 MAP |
HP | 七種山 金剛城寺【公式】 |
妙徳山古墳
県指定文化財にもなっている古墳で、6世紀ごろに建設されたと考えられています。直径およそ35メートル、高さは6メートルを超える規模の大きな古墳です。
場所 | 妙徳山古墳 |
---|---|
住所 | 神崎郡福崎町東田原1891-1 MAP |
学問成就の道
柳田國男とその兄弟の氏神である鈴ノ森神社と、学問の神をまつる北野天満神社を結ぶ「学問成就の道」。ここを通って2つの神社に参拝すると、合格祈願や学問成就の願いが叶うと言われています。
場所 | 学問成就の道 |
---|---|
住所 | 神崎郡福崎町西田原1038-8 MAP |
福崎に行くなら外せない!ご当地グルメ
福崎町でおすすめのご当地グルメは、地元の特産品であるもちむぎを使用した郷土料理です。普通の小麦よりも灰分が多いのがもちむぎの特徴で、粘り気があるのでもちっとした食感が味わえます。
もちむぎを使った料理を食べられるグルメスポットとして人気なのが「もちむぎのやかた」です。食事の他にも「もちむぎ麺」「もちむぎ素麺」といったお土産の購入もでき、ご自宅でも福崎の味を楽しめますよ。 見かけたらぜひ食べてみてくださいね。
施設名 | もちむぎのやかた |
---|---|
住所 | 兵庫県神崎郡福崎町西田原1022番4MAP |
HP | もちむぎのやかた【公式】 |
豊かな歴史と妖怪のまち「福崎町」で思い出作り!
豊かな歴史が多く残されている福崎町。民俗学の大家・柳田國男と縁があり、妖怪との出会いを楽しめるのも、この町独自の魅力です。
特に歴史や妖怪が好きな方なら、きっと心ゆくまで楽しめますよ。妖怪たちと写真を撮ったり、自然を満喫したり、すてきな思い出を作りに福崎町へ行ってみませんか?