神戸の元町・三ノ宮にある「あんバターパン」の販売店3つを厳選！　元町・三宮といえば、手作りパン専門店の激戦区。その中で「おいしい」の評判は伊達ではありません。

1948年創業の老舗、本場フランスで鍛えたオーナーのお店、材料と手間暇を惜しまないお店をご紹介します。

1948年創業の老舗「A-1ベーカリー」が、ブレッドダイニングとして展開しているお店が「グーテ」です。グーテとはドイツ語で「良い」という意味。良い素材や良い製法で作ったパンを味わってほしいという思いから名付けられました。

「グーテ」のあんバター（180円/税抜）は、コッペパンの形をしたオーソドックスな雰囲気。そのシンプルな見た目の中に、さまざまなこだわりが詰まっています。

薄力粉と強力粉をほどよくブレンドしたパン。菓子パン寄りの生地をベースにし、表面にビス生地をコーティングしています。

あんは、国産小豆を水あめで味付けし、自家製で炊いている自信作。バターは比較的柔らかめのものを選び、昔ながらの「パンに塗るバター」の味や香りを表現しました。

ふんわりしたパンに、ビス生地のさっくりとした食感がアクセントを付けています。あんの甘さとバターの香りがどこか懐かしさを感じさせる、まさに王道のおいしさです。

「あんバター」の販売開始時刻は11時頃。売り切れ次第終了となります。

クリームパンも有名な「グーテ」。今年2月から登場したクリームパンの新作「窯出しフロマージュ（180円/税抜）」がこちらです。

自家製カスタードクリームにクリームチーズやレモン果汁などをブレンドし、濃厚でリッチな味に仕上げました。

パンに魅了されて渡仏し、フランスパンの作り方の修行を積んだオーナー・高木さんの「ブランジュリ・ラ・リュンヌ」。今年で開店13年目を迎える、根強いファンが多いお店です。本場で磨いたオーナーの技が光ります！

バゲット（370円/税込）は近所の飲食店が仕入れにくるほどの人気商品。香りがよく、発酵をゆっくり行うことで甘みが増す本場フランスの小麦を100％使っています。

あんバター（210円/税込）もバゲットと同じ生地で、より柔らかく焼き上げています。サイズ感をやや小ぶりにすることで、食べやすく仕上げました。

写真内左から、こしあん、季節のあん、つぶあん。あんは北海道産の小豆を使った「松原製餡所」製。高木オーナーは「このあんに出逢わなかったら絶対にあんバターは作っていなかった」と話します。

バターは「固まりを噛んで味わって欲しい」という思いから、よつ葉乳業の発酵バターを厚切りにして挟んでいます。

しっとりしてモチモチのバゲットに、香りの良いつぶあん、噛む発酵バター。そこにクルミの食感が加わると、食後の余韻まで幸せです。

販売開始時刻は14時以降。焼きあがったパンを冷ましてからバターやあんを挟む工程があるためです。売り切れ次第、終了となります。

オーナーの高須賀さんが営む「パンやきどころRIKI」。高須賀さんは農業高校に在籍中、小麦を栽培する実習からパン作りを経験しました。そのことがきっかけでベーカリー経営に興味を持ち、卒業後に大阪にある某製パン会社に就職。長期間にわたる修行ののち、独立して開店したお店がこちら。

15種類の国産小麦や5種類のバターを使い分け「売れるものを作るのではなく、売りたいものを作りたい」という職人気質のパン屋さんです。

あんバター（220円/税抜）はハード系。クルミが練り込まれたパン生地を、しっかり焼き上げたリュスティックで作っているのが特徴です。

山梨県から取り寄せている、国産の大納言小豆から炊いたつぶあん。パンの味を邪魔しない、あっさりした味と香りが特徴です。バターはあんの味に勝ち過ぎないよう、無塩のものを選んでいます。

あっさりめのあんと無塩バターの組み合わせが、しっかりした噛み心地のリュスティックを引き立てます。噛めば噛むほどおいしくなるバランス感に、くるみの食感が加わり、クセになりそう。

お店のオープンと同時に販売し、売り切れ次第終了となります。

素材の使い分けにこだわる理由がはっきり分かるパンが「ミルクバター（220円/税抜）」です。ミルククリームの味わいを強調するため、無塩バターではなく発酵バターを使っています。

口に入れると、ミルクとバターが小麦の香りを際立たせているのが分かります。ぜひ食べてみてください。