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【姫路】自然のリズムに心身を調和させる東洋医学(漢方)の専門家にインタビュー|株式会社マルセイ

【姫路】自然のリズムに心身を調和させる東洋医学(漢方)の専門家にインタビュー|株式会社マルセイ
目次

    病気や疾患そのものに着目し、患部にアプローチする西洋医学に対し、東洋医学(漢方)は自然と人の心身は一体と捉え、自然治癒力を高めることで健康を維持する医学です。

    心身のバランスを崩しがちな現代のストレス社会において、自然治癒力を高めてくれる漢方や発酵食品に注目が集まっています。

    そこで、ひとりひとりの状態に合わせた「オーダーメイドの漢方食品」やさまざまな漢方・発酵食品を研究開発・製造する漢方のスペシャリスト、株式会社マルセイの国際中医師・木元聖花さんと娘の発酵薬膳士の仁玉さんに、漢方や発酵食品の効果、健康法などをシリーズでインタビュー。

    第1回目は、東洋医学の基本や、日常での東洋医学・漢方の取り入れ方をお伺いしました。

    東洋医学とは何か?基本的な考え方を教えてください

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    木元聖花さん(左)と木元仁玉さん(右)に自然と共に生きる極意をお話しいただきました。


    木元聖花さん(以下、聖花さん)

    東洋医学では、自然と人間は一体であり、自然の法則に順応してバランスを保つことが健康であると考えます。

    基本的な体系は大きく分けると3つあり、1つ目は体内にある「五臓六腑(肝・心・脾・肺・腎)」です。
    みなさんもご存知の通り、私たちが生命活動を担う主力部隊ですね。

    次に、「五臓六腑」を動かすためのルールが「陰陽五行」。
    万物は「陰・陽」の2つの気によって生じ、「木・火・土・金・水」に属する、という自然の摂理を原則とします。

    最後に「五臓六腑」を動かすエネルギーが「気・血・水」で、気は生命エネルギー、血は全身に栄養を与える血液、水は血液以外の体液。
    その「気・血・水」のエネルギーが身体中を巡って、「五臓六腑」を働かせます。

    この3つの体系が、お互いに影響し合いながら、生命活動を支えている。
    これが、根本的な考え方になります。

    木元仁玉さん(以下、仁玉さん)

    疲れが取れないとか、何となく調子が悪いとか、病院に行っても病名がはっきりしない体調不良を経験している方も多いかもしれません。
    病名がつかない症状でも、その人にとっては深刻な問題であることも。

    特定の「症状」を緩和する「対症療法」が中心の西洋医学と比べて、東洋医学は「原因療法」といって、前述した「五臓六腑」「陰陽五行」「気・血・水」の3つの体系から、どこのバランスが崩れているか?をしっかりとヒアリングしたうえで、根本的な原因や解決策を導き出そうとします。

    最近は日本でも、お薬に頼りすぎずに自分の力で体の不調と向き合う人たちも増えており、漢方の処方や食事指導を行うお医者様も徐々に増えてきたように感じています。

    西洋医学の良いところももちろんたくさんありますので、西洋医学と東洋医学、それぞれの考え方やアプローチの仕方を知ったうえで、その時々にご自身で臨機応変に選択できるような世の中になればいいなぁと思っています。

    どのように東洋医学や漢方を日常に取り入れていけばいいでしょうか?

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    人もまた自然界の一部と捉え、人体の働き「肝・心・脾・肺・腎」を五行説に相対化。


    仁玉さん

    一番簡単に取り入れられるのは毎日の食卓で実現できる「薬膳」ですね。
    薬膳料理と聞くと、何か難しい漢方素材や調理法のイメージがあるのですが、実はスーパーの食材でも手軽に薬膳の食卓が実現できるんです。

    聖花さん

    日本にも「旬」の考え方がありますが、薬膳も「季節」と密接な関わりがあります。

    例えば、東洋医学的にみると「春」は、五臓のうちの「肝」の気が高ぶりやすい季節。
    「肝」の機能が低下すると、「気」の流れが悪くなり、ストレスをうまく発散できなくなるため、イライラしたり、情緒が不安定になります。

    春になると、メンタルに不調を起こす人が増えるのは、そのためです。

    仁玉さん

    精神的に不安定なのは、自分が悪いせいだ...と考えてしまうと辛いものですが、東洋医学的にみると、春に情緒が乱れるのは決して不自然なことではないんですね。

    春には「肝」を養生する「緑」の食べ物(菜の花・アスパラガスなど)が良いとされています。
    また、夏は「心」=赤い食べ物(トマト、人参など)、秋は「肺」=白い食べ物(梨、蓮根など)、冬は「腎」=黒い食べ物(牡蠣、黒豆など)。

    これらは身近で手軽に購入できる食材ばかりですので、毎日の食卓に薬膳の養生を取り入れることから始めるのがお手軽でオススメです!

    聖花さん

    東洋医学を日常に取り入れるアプローチとしましては、上記の「季節の食材」以外に、「体質に合わせた食材」という考え方も大切です。

    前述のように、人間の生命活動を支える「五臓六腑」「陰陽五行」「気血水」の状態によって、私たちひとりひとりの「体質」の特徴が決まります。そしてその体質の歪みによって体の不調が現れます。

    例えば寒がりで、冬が苦手で、よく風邪を引くなどの体質の方には、体を温める食べ物(生姜、高麗人参など)を積極的に取り入れることをオススメしています。
    またむくみやすく、余分な水分が体に溜まってしまう体質の方には、水分をスッキリ出す食べ物(ハトムギ、桂皮など)がオススメです。

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    4つの体質別やくぜんハーブティー。
    東洋医学から見た体質をセルフチェックして自分にぴったりの1杯が見つかります。(各1,620円)。

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    おうちで簡単!本格やくぜんキット
    参鶏湯(サムゲタン)スープの素と、炊きこみごはんの素(各1,620円)。


    仁玉さん

    マルセイは姫路創業23年を迎えた、漢方食品の製造メーカーです。
    研究者の母が開発した商品を、私が企画やデザインをして、自社工場でひとつひとつ丁寧にお作りしております。

    難しく思える東洋医学や漢方、薬膳の世界をお手軽に毎日に取り入れてもらえるような商品もたくさんお作りしておりますので、この記事をきっかけに、気軽に楽しく東洋医学にご興味を持っていただけるとうれしいなと思っています!

    木元さんが東洋医学を学んだきっかけは何ですか?

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    漢方初心者にもわかりやすい言葉で説明してくれる聖花さんと仁玉さん。
    お肌ツヤツヤなのは、子どもの頃から慣れ親しんだ漢方のおかげ?


    聖花さん

    実は、私の家族は中医師一家で、幼い頃から漢方、薬膳は日常だったのですが、本格的に東洋医学や漢方を学び始めたきっかけは、最愛の父の死でした。
    私がまだ学生の頃に肺結核になった父は、病院で抗生物質の治療を受けて、病気自体は良くなったものの、抗生物質の副作用で亡くなってしまったのです。

    母もその直後にB型肝炎に倒れて余命6か月を宣告され、同様に抗生物質の治療を提案されました。
    しかし私は「父と同じ目にあわせてなるものか」と、漢方医になったばかりの姉と共に母を病院から連れて帰りました。
    そして漢方と食事療法で見事生還した母は、その後40年間元気に生きました。

    人には自分で病に打ち勝つ力がある!!

    私はこの時そう確信し、自然治癒力・免疫力と共に生きるための食品の研究に人生を捧げることを決めました。
    現在は国際中医師として「漢方」を、発酵工学研究者として「発酵」を研究し続けており、マルセイではこの2つの軸で独自商品を開発・製造しております。

    仁玉さん

    私も幼少期からほとんど病気知らずで元気に過ごしきました。
    その代わりに毎朝母が煎じた謎の茶色い液体(漢方だったのですが)を飲まされて(笑)、え~今日もまたこれ飲むのー?と嫌がった時期もありましたが、おかげ様で健やかに育ち、今も毎日元気です!

    私にも今6歳の娘がいるのですが、何か困ったことがあったら、すぐに母に相談します。
    すると次々にいろんなものを作ってくれるので安心です(笑)

    マルセイでは、国際中医師の母がひとりひとりの体質や生活習慣、悩みをお伺いし、その方のために100種類以上の原料の中からオーダーメイド漢方食品をお作りするほか、今までの知識と技術を総動員して漢方・発酵の力を手軽に取り入れられる商品もたくさんお作りしております。

    次回はぜひ、マルセイのもうひとつの軸である「発酵」のすごい力についてご紹介したいと思っております。


    ─── 今日はありがとうございました。

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    インタビューを終えて

    聞いたことはあるけれど、元気なうちは無縁だと思っていた漢方。
    東洋医学の考え方や日常への取り入れ方を改めて伺ってみると、「なるほど!」と目からウロコの納得度!
    不調時だけではなく、日常的な健康維持に最適なことがわかりました。

    現在、聖花さんは一人でも多くの方に漢方・薬膳の正しい知識を広めようと毎月2回、自宅で簡単に受講できる【無料のオンライン講座】を開催中です!(※LINEのビデオ通話を使用)
    日程や詳細はマルセイのHPやInstagramをチェックしてください。

    また、2025年3月25日(火)更新予定のまるはり&みたいでは、発酵のすごい力や今話題の腸活についてのお話をお届けします。
    お楽しみに!

    プロフィール

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    木元 聖花さん
    株式会社マルセイ 専務取締役
    国際中医師、中医薬膳指導士。
    NPO法人WAHAHAの会 理事長。

    1986年 国際留学生として来日し、広島大学で発酵工学を研究。
    1991年 姫路の老舗発酵食品メーカーの技術開発研究所 主任研究員。
    2002年 株式会社マルセイ創業。特許9件を開発した独自技術で発酵食品を製造販売。
    また国際中医師として、過去1万件以上の健康相談に乗り、ひとりひとりの悩みや生活習慣に寄り添って、オーダーメイド漢方食品を提供する。

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    木元 仁玉(じんぎょく)さん
    株式会社マルセイ 取締役
    株式会社J LINK INTERNATIONAL 代表取締役
    発酵薬膳士

    2005年 同志社大学商学部に入学。
    同時にメイクアップ専門学校にも通い、20歳で大学を休学してNYへ留学。
    2010年 全国学生起業家コンテストで【優秀賞&オーディエンス賞】を史上初のW受賞。
    23歳で起業し、同年、株式会社J LINK INTERNATIONAL代表取締役に就任。
    2018年から株式会社マルセイの取締役にも就任し、現在は発酵薬膳士としても活動中。

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    みメンバー限定! プレゼントあり

    詳細情報はこちら

    店名 株式会社マルセイ
    住所 姫路市安田4-80 ABINOビル8F MAP
    定休日 土・日曜日、祝日
    電話番号 0120-031-117
    営業時間 9:00~17:00
    駐車場
    アクセス JR・山陽姫路駅 徒歩13分
    HP 株式会社マルセイ【公式HP】
    株式会社マルセイ【公式Instagram】
    その他 お問い合わせ・ご予約の際は「まるはりor姫路みたい」を見た。とお伝えいただくとスムーズです。
    2025年2月25日時点での情報です。
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