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【姫路】春の味覚!播磨の名産品「太市のたけのこ」|おいしさのヒミツや販売場所・イベント情報をご紹介

【姫路】春の味覚!播磨の名産品「太市のたけのこ」|おいしさのヒミツや販売場所・イベント情報をご紹介
目次

    "姿は京都の山城。味は太市"と称される、姫路市北西部の太市駅周辺で栽培されている名産品「太市のたけのこ」。

    その特長は、肉質がきめ細かで柔らかく、アクが少ないこと。
    通常のたけのこは収穫後、4時間程経つとアクがまわってきますが、太市のたけのこは翌日になってもえぐみを感じません。

    生でかじると、まるで洋梨のような、適度な歯応えと甘さを感じることができます。

    今回は、200戸以上のたけのこ農家さんが集う「太市筍組合」の組合長・篠本忠美さんにお話をお伺いし、知っているようで知らない? たけのこの栽培方法や、太市のたけのこの歴史とおいしさのヒミツについて教えてもらいました。

    太市のたけのこの購入方法や、2025年は4月13日(日)に開催される予定の「太市たけのこ祭り」の情報もありますよ。

    「太市のたけのこ」の歴史

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    春の味覚の王者とも言われ、古くから食されてきた「たけのこ」。

    日本最古の歴史書「古事記」でもその記述が見られ、この中で登場するのは国内で古来より自生していた「真竹(まだけ)」だと考えられています。

    現在、日本で最も多く食べられている品種は「孟宗竹(もうそうちく)」で、江戸時代に中国から沖縄に伝わり、琉球貿易で薩摩藩(鹿児島県)に入り、将軍家に献上されたことから全国へ広がりました。

    太市でも江戸時代の嘉永年間(1848年~1853年)に孟宗竹が移植され、たけのこの栽培が始まったといわれています。

    ご存じですか? たけのこの栽培方法

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    生命力が大変強く、そのことから縁起にも良いとされてきた竹の若芽・たけのこは自生することもできますが、「おいしく見た目にも美しいたけのこに育てるには手を掛ける必要があります」と篠本さん。

    伝統的なたけのこの栽培方法について、教えてもらいました。

    たけのこの収穫シーズンが終わると、たけのこ農家さんがまず行うのが「お礼乞い」。
    今年もおいしいたけのこを育んでくれた竹林に感謝し、来年も実り多いものになるよう願いながら、肥料をまきます。

    来年に向けて、たけのこの新芽が出始めるのは7月から9月にかけて。
    たけのこの成長は降水量の影響を受けやすく、この時期に雨が少ないと翌年の収穫量が減ってしまうそうです。

    12月下旬頃、竹の地下茎に生じた芽がタケノコらしい形になってくる時期に、竹藪全面に土をまんべんなく投入する「土入れ」を行います。

    太市のたけのこ畑は水はけの良い緩傾斜地が多いため大変な重労働になりますが、この作業を行うことで色が白く美しいたけのこに育つのだそうです。

    「土入れ」を行うまでにも、暑い夏に再度肥料をまいたり、古くなった親竹を更新したり、日当たりが良くたけのこが育ちやすい竹林にするための伐採や草刈りなども行います。

    収穫は「トンガ」と呼ばれる刃先の部分が 60~70cm ある道具を使って、手作業で行います。

    たけのこは地表に出ると皮が黒くなり見た目が劣ってしまうため、地中にあるうちに適期を見極め、傷つけないように慎重に掘り起こす必要があります。

    小さい頃から家業のお手伝いをしてきた篠本さんは長年の経験から培った勘と技術で卒なくこなすことができますが、そうでない方は3~5年の年月を要するそうです。

    「太市のたけのこ」のおいしさのヒミツ

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    たけのこは、温暖な気候で適度な日当たりの下、粘り気のある粘土質かつ水はけの良い土壌で栽培されるのが理想的とされています。

    兵庫県西南部に位置する太市地区は温かい気候風土、鉄分を多く含む粘土質の土壌、盆地部の急傾斜を活かした水はけの良い地形と、おいしいたけのこを育むための条件を兼ねそろえています。

    ただ、傾斜地での作業は大変な重労働でもあります。
    太市のたけのこ農家さんは小規模農家が多いこともあり、設備などは入れず、作業は基本手作業。
    高齢化や後継者不足の問題も抱えています。

    それでも、それまでは農作物といえば米と麦だった太市に「何か名物を!」と、ご先祖さまが山を開拓し、代々受け継いできた"太市の宝"を守っていこうと皆さんで力を合わせ、愛情を込めてたけのこを育てているのだそうです。

    どこで買えるの?

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    新鮮でおいしい朝掘りの「太市のたけのこ」を購入するなら、太市筍組合の直売所に行くのがオススメ。

    今年は3月16日からスタートした生たけのこの販売期間は、4月下旬頃までの予定です。
    収穫量に合わせて、4月5日頃までは2~3日おきの開店になる可能性もあるので、訪問の際は事前にお電話でお問い合わせを。

    また茹でたたけのこを缶詰にした「筍水煮」もあり、こちらは年中購入することが可能です(ただし、在庫ある限り)。

    全国発送にも対応し、注文はFAX(079-229-9113)のほか、「筍水煮」は公式HPの注文フォームからも受け付けています。

    4月13日(日)には「太市たけのこ祭り」を開催!

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    太市のたけのこが旬のピークを迎える時期に、毎年開催されるのが「太市たけのこ祭り」。

    今年は4月13日(日)に開催される予定です。
    開催場所は桜山公園(姫路市太市中275-1)。

    当日は先着順・数量限定で「太市産の生たけのこ」が販売されるほか、筍ご飯や天ぷらといった筍料理、若竹煮やたけのこの真空パックなどの加工品も購入できます。

    和太鼓演奏や地元の吹奏楽団によるステージプログラムもあり、千本引きやくじ引き、スーパーボールすくいが楽しめるキッズコーナーも。

    最新の情報は公式HPをご確認ください。

    春のうららかな陽気の中で縁起の良い食べ物とされるたけのこを味わってみるのは、いかがでしょうか。

    施設名 農事組合法人 太市筍組合
    住所 姫路市西脇504 MAP
    定休日 無休
    電話番号 080-7830-3288
    FAX 079-229-9113
    営業時間 8:00~14:00(生たけのこ直売所)
    ※朝掘りたけのこ販売期間 3/16~4月下旬(予定)
    加工品は通年販売
    駐車場 30台
    アクセス JR太市駅 徒歩4分
    HP 農事組合法人 太市筍組合【公式HP】
    その他 お問い合わせ・ご予約の際は「まるはりor姫路みたい」を見た。とお伝えいただくとスムーズです。
    2025年3月25日時点での情報です。
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