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【2005】播磨地域激動の年 平成の市町村大合併|History of はりま

【2005】播磨地域激動の年 平成の市町村大合併|History of はりま
目次

    兵庫県は自主的合併を重視、91市町が41市町に

    19999年から2010年にかけて行われた「平成の大合併」。

    兵庫県内では17の市町村合併と2つの編入を実施し、播磨地域では10の合併と2つの編入が行われた。

    今回は特に施行が多かった2005年の播磨地域の市町村合併を振り返る。

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    2000年4月に地方分権一括法が施行され、国に集中していた権限や財源を地方に移し、各地方自治体が地域の課題に応じた行政を展開していくことが可能になった。地方分権の担い手である市町村が、人口減少や少子高齢化の進行、住民のニーズの多様化など、様々な社会状況の変化に対応できる行財政基盤を確立するために市町村合併が活発に行われた。

    宍粟市(4月1日新設)

    2005年4月1日、山崎町・一宮町・波賀町・千種町が合併し、豊岡市に次ぎ面積が県内第2位の宍粟市が誕生。

    播磨地域では初となる平成の大合併となった。

    宍粟市の新設に際して、4町の合併協議会では市役所の本庁舎を山崎町に設置することで合意したが、山崎町の鹿沢にあった山崎町役場が老朽化し手狭であったため新庁舎の設置が急務に。

    候補地に挙がったのが、兵庫県山崎庁舎や宍粟警察署など兵庫県の施設に隣接していた山崎町中広瀬の多目的広場だった。

    2006年6月、新庁舎の建設基本計画が策定され2009年3月に竣工。

    2015年、市政10周年を記念して4月1日が「宍粟の日」に定められた。

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    2019年3月に完成した宍粟市の新庁舎。庁舎内には採光と通風を促すための「エコボイド」を取り入れ、自然エネルギーを効率的に利用する環境に優しい造りになっている。また、内装の一部や調度品には宍粟材が活用され、木材のあたたかみを感じられるほか、「森林王国」にふさわしい地域産業の振興と林業の再生を推進していくシンボルとなっている。

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    旧山崎町役場。宍粟市が発足した後も「山崎市民局」として活用されたが、宍粟市役所の新庁舎が完成したことに伴い廃止・解体された。

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    新庁舎の基礎に設置された免震構造。大地震が発生した場合にも、災害対策拠点としての機能を維持し、速やかな救援活動や対策が取れるようになっている。

    神河町(11月7日新設)

    神崎町と大河内町が合併してハート型のまちに。

    合併のシンボル的事業として、神崎小学校・幼稚園、神河中学校の開校・開園が行われた。

    「兵庫のまんなかでキラリと光るまち」をモットーに、豊かな自然を活かした地域おこしに取り組んでいる。

    多可町(11月1日新設)

    酒米の最高峰「山田錦」が誕生した中町、1,000年以上の歴史を持つ手すき和紙「杉原紙」を生み出した加美町、「敬老の日」を提唱した八千代町の3つの発祥のまちが合併。

    より「多」くの「可」能性を秘め、「天たかく 元気ひろがる 美しいまち」を目指すことになった。

    西脇市(10月1日新設)

    播磨内陸地域の拠点都市として発展してきた西脇市と豊かな自然が広がる黒田庄町が合併。

    「いのちいきいき 自然きらきら 共生のまち にしわき ~市民が主役! 次世代につなぐ ふるさとの創造~」を掲げ、誰もがいきいきと活動し、心の豊かさを実感できるまちの創造を宣言した。

    たつの市(10月1日新設)

    龍野市・新宮町・揖保川町・御津町が合併し、新市名が「たつの市」に。

    手延素麺や醤油醸造、皮革産業といった地場産業、揖保川、瀬戸内海や梅林などの自然、龍野城下町や縄文時代からの集落跡「新宮宮内遺跡」などの歴史、世界最大級の大型放射光施設を有する播磨科学公園都市など先端科学技術が調和するまちになった。

    佐用町(10月1日新設)

    因幡街道随一の宿場町だった「平福」がある佐用町、関西最大級のひまわり畑で有名な南光町、大河ドラマのロケ地にも使用された「飛龍の滝」がある上月町、最先端の研究施設を有する三日月町が合併。

    町花のひまわりは、町政5周年を記念して広く意見募集し決定した。

    2005年はどんな年?

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    「愛・地球博」

    愛知で行われた「愛・地球博」は大盛況。

    東証出来高がバブル時を上回るなど、世の景況感は上向き。

    圧倒的な支持率を背景に、郵政民営化法案成立をはじめ、小泉純一郎元総理が推進した改革は「小泉劇場」と呼ばれた。

    小池百合子元環境大臣が導入したクールビズも大きな話題になるなど、政治が元気な時代に。

    2ちゃんねるから生まれた「電車男」のヒット、動画サイト「YouTube」の開設など、インターネットによる次世代の萌芽が見られる年でもあった。

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    クールビズも話題に
    2024年4月22日時点での情報です。
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