特集 Featured

関西では定番!こどもの日に食べる「ちまき」って?由来や簡単レシピをご紹介

関西では定番!こどもの日に食べる「ちまき」って?由来や簡単レシピをご紹介
目次

    5月5日のこどもの日に食べられる和菓子。実は地域によって違うことをご存じですか?
    関東では「柏餅」が、関西では「ちまき」が主流です。

    どうして関西ではこどもの日に「ちまき」を食べるようになったのか?その理由や歴史を、お家で簡単にできるレシピと共にご紹介します。

    こどもの日に食べる「ちまき」とは?

    ちまきの写真

    「ちまき」とは、もち米が原料の餅菓子です。もち米のほかに、うるち米や米粉を使うこともあります。

    細長の円錐形や三角形に餅を整え、茅(チガヤ)や笹、竹の葉などで巻き、糸で束ねて作ることから「ちまき(茅巻き)」と言います。ここからさらに灰汁(あく)でゆでたり、蒸したりすることもあります。

    同じくもち米を使って、味付けした肉やタケノコなどと一緒に竹の葉などで包んで蒸したものは「中華ちまき」といって、こどもの日のちまきとは別物です。

    どうしてこどもの日のお祝いに「ちまき」を食べるの?

    ちまきの写真

    端午の節句に「ちまき」を食べる風習は、中国の古典「故事(こじ)」に由来しています。
    今から約2300年前、楚の国に屈原(くつげん)という政治家がいました。
    正義感が強く、国への忠誠心に富み、民衆の人望もあつい人でしたが、その人気をねたむ政敵の陰謀で失脚。失意の中で入水して死んでしまいます。

    悲しんだ人々は川に供物を捧げますが、そこに棲む邪悪な竜に横取りされてしまいます。
    そこで竜の苦手な楝樹(れんじゅ)の葉にもち米を包んで投げ入れたところ、無事に屈原に届けることができました。

    5月5日は屈原の命日とされており、「ちまき」を食べる風習はこの言い伝えがもとになっています。
    現代では、楝樹の葉の代わりに邪気を払う力を持つとされる茅や笹の葉が使われるようになりました。

    関西は「ちまき」関東は「柏餅」が定番

    ちまきと柏餅の写真

    こどもの日に「ちまき」を食べるのは関西の風習で、関東では「柏餅」が主流です。

    なぜそのような違いが生まれたのでしょうか。

    関西は「ちまき」が主流

    ちまきの写真

    奈良時代、中国から日本に、季節の変わり目「五節句」の考え方と、それにまつわる風習が伝わりました。

    当時の都は奈良に置かれていたため、端午の節句に「ちまき」を食べる習慣も、関西圏を中心に広がり定着しました。

    都を京都に移した平安時代には宮中行事として端午の節句が行われ、「ちまき」が用いられるようになりました。

    関東は「柏餅」が主流

    柏餅の写真

    端午の節句に「柏餅」を食べる習慣は、江戸時代に生まれたとされています。

    新芽が出るまで葉が落ちない柏の木は子孫繫栄を連想させ、家系を絶やさないことに何より価値を置いた武家に好まれました。
    そのため、幕府のひざ元である関東圏では柏の葉で巻いた「柏餅」を食べる風習が根付きました。

    関西では柏の木があまり育たなかったことも、地域を限定する要因の一つになっています。

    手作り「ちまき」レシピ!子どもと作るのもオススメ

    こどもの日に、お子さんと「ちまき」を手作りしてみませんか?

    材料は身近なものでOK! たとえば、笹の葉のかわりにクッキングシート、いぐさのかわりにタコ糸でも十分に代用できますよ。

    簡単な作り方をご紹介しますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

    もち粉のちまき

    もち粉のちまきの写真

    ■材料(5個分)
    もち粉...100g
    上新粉...30g
    砂糖...50g
    湯...60cc
    笹の葉...10枚
    いぐさ...5本

    和菓子の求肥などでもおなじみのもち粉。水で溶くと滑らかで粘りのある生地になります。
    これと上新粉、砂糖を容器の中で混ぜ、熱湯を少しずつ加えながらヘラでのばしていきます。

    耳たぶくらいの柔らかさになったら三等分にして形を整え、笹の葉で巻き、いぐさなどで結びます。
    蒸し器で10分から12分ほど蒸したらでき上がりです。

    ようかんちまき

    ようかんちまきの写真

    ■材料(5個分)
    葛粉...30g
    砂糖...60g
    こしあん...50g
    水...150cc
    笹の葉...10枚
    いぐさ...5本

    のど越しが良く、つるりとした食感がおいしい「ようかんちまき」もオススメ。

    葛粉を水に溶かしてこし、葛液を作り鍋へ入れます。砂糖とこしあんを加えて、よく混ぜ合わせます。

    よく練りながら透明になるまで中火で加熱し、ツヤが出たら火を止めます。

    二等分にして形を整え、笹の葉で巻き、いぐさなどで結んで完成です。

    子どもの成長をお祝いしよう

    こどもの日の写真

    端午の節句に「ちまき」を食べる風習は、奈良時代のころから受け継がれている由緒あるものです。

    5月5日はご家族で「ちまき」を囲んで、お子さまの成長をお祝いしてはいかがでしょうか?

    2022年4月26日時点での情報です。
    この記事は面白かったですか? (評価ボタンをクリックするとポイントがたまります。※要ログイン)
    みたいにゃ よかった顔
    よかった
    80%
    1
    みたいにゃ ふつう顔
    ふつう
    1%
    1
    みたいにゃ いまいち顔
    いまいち
    2%
    1