プカソンコ フォルクローレコンサート

プカソンコ フォルクローレコンサート
目次

    アンデスから届けられるフォルクローレのメロディ プカソンコ
    姫路労音2・3月A例会のお知らせ

    フォルクローレは明るい旋律の中に、きびしい自然と対峙する人々の健気さが込められている。生かされ生きる喜びが肌でかんじられる音楽であり、無条件に心にしみる。 列強諸国の侵略によるインカ帝国の崩壊。暗黒ともいえる植民地支配下において、独自の音楽にかたくなに固辞するのではなく、異文化を受け入れることで再生した不死鳥としてはばたく。プカソンコはフォルクローレの楽しさを表現できる唯一のトリオかもしれない。

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    フォルクローレとは

    フォルクローレとは民俗学や民族的伝承一般というのが本来の意味だが、ラテンアメリカ諸国の民族音楽をフォルクローレと呼ばれている。 フォルクローレ音楽が生まれた背景には、16世紀以降のスペイン、ポルトガルの植民地支配がある。アンデス諸国はそれぞれの地域で独創的な先住民音楽が育まれていた。先住民の民族音楽にスペイン系音楽要素が融合し、黒人音楽のリズムが加わってフォルクローレとして成熟した。1970年サイモン&ガーファンクルが英語の歌詞をつけて「エル・コンドル・バサ」をカバーしている。「EL CONDOR PASA (IF I COULD)」は世界的ヒットになり、日本では「コンドルは飛んでいく」の曲名で知られている。「コンドルは飛んでいく」が誕生したのは、それよりはるか前1913年12月。サルスエラと呼ばれる軽歌劇のテーマ曲としてリマで初演された。 アルゼンチンのギター奏者エドワルド・ファルー、アタウアルパ・ユパンキ、フォルクローレデュオのクリスティーナ&ウーゴなど数多くのアーティストがカバーしている。筆者はイタリアの歌手ジリオラ・チンクェッティがスペイン語で歌う「コンドルは飛んでいく」に魅了された。

    フォルクローレの楽器

    フォルクローレの演奏に使われる楽器はスペインを起源とする弦楽器、古代よりインカに伝わる管楽器、両者の文化が交流して生まれた打楽器の三種類。チャランゴは16世紀にスペインから持ち込まれたギターの前身ビウエラ・デ・マノが発展したものだといわれている。5コース10弦でマンドリンと同じくらいの長さの小型のギター。ケーナの発祥地はペルーと伝わっている。竹製の縦笛で古くは3、4孔だったが、現在は西洋音階にも対応するために6孔が使われる。リードはなく、日本の尺八のように歌口に息を吹き込んで演奏する。サンポーニャは葦の菅を吹いて音をだす菅楽器でバンフルートとよばれる。一つの菅で一つの音程をだす構造で、長さの違う葦の菅を束ねたもの。古くは異なった音程のサンポーニャを2人が演奏し、ひとつの旋律を奏でる演奏法だったらしい。現在のサンポーニャは2段3段と菅の列をかさね、音域の幅がひろがっている。打楽器のボンボの特徴は毛が生えたままの動物の皮を張っていることだ。フォルクローレ音楽に欠かせない柔らかい音色を奏でる。生皮には山羊が使われることが多いが、牛やリャマの皮の太鼓もある。

    プカソンコのメンバー紹介

    プカソンコとは、アンデス地方の言語ケチュア語で「温かい心」という意味を持つ。1984年にペルーの古都クスコ出身のメンバーで結成された。現在はアルゼンチンとコロンビア出身のメンバーが加わり、アンデス地域の微妙なフォルクローレ音楽を表現するグループとして評価されている。

    セルソ・カセレス

    ペルー・クスコ生まれ。
    1977年に来日し、1984年プカソンコを結成。
    ケーナー・サンポーニャなどの管楽器を担当する。
    音楽教室でのケーナ講師、フォルクローレ教室を開講し、民族楽器の指導にあたる。
    ケーナ作りや南米料理教室の開催など幅広い文化交流に力を注いでいる。

    セサル・ラ・トーレ

    ペルー・クスコ生まれ。
    中学時代から音楽活動をはじめプカソンコには1989年に参加。
    1991年よりソロ活動を開始「Mi Cantar Es Inca(私が歌うインカ)」を発表。マナワナクを結成し、チャリティコンサートを積極的に開催する。
    2002年プカソンコのメンバーとして活動を再開。ギターとボーカルを担当するが、ケーナ、サンポーニャ、チャランゴ、パーカッションなどあらゆる楽器に精通している。

    カルロス・オルテガ

    アルゼンチン・サンタフェ出身。
    南米、ヨーロッパ各国でプロギターリスト、ギター弾き語り奏者として音楽活動に専念。
    1991年ラテンフェスティバルにゲスト出演するために来日。日本においても活動の場を広げる。
    プカソンコには2006年に加入。ギターとボーカルを担当する。
    アルゼンチンタンゴ、サンバ、ボレロ、バラード、ボサノバ、ルンバ、邦楽、洋楽など音楽ジャンルの垣根を超えた演奏家の一人。

    公演名 プカソンコ フォルクローレ コンサート
    日時 2018年2月22日(木)18:30
    会場 キャスパホール
    開催場所 兵庫県姫路市西駅前町88 キャスパ7階 [山陽百貨店・西館7階] MAP
    主催 姫路勤労者音楽協議会(姫路労音)
    会費 一般会費  指定席:4500円   
          高校生以下:2500円
    お問合せ先 079-288-6600
    アクセス JR姫路駅より徒歩5分、山陽電車姫路駅より徒歩2分
    公式HP 公式ホームページ
    ※姫路労音は2019年3月17日に新事務所に移転しました。 現在の住所・電話番号はホームページでご確認ください。

    専用駐車場、契約駐車場なし。山陽百貨店地下駐車場、付近の駐車場はご利用いただけますが、駐車サービス券は取り扱っておりません。一般交通機関のご利用をおすすめします。


    フォルクローレの第一人者が姫路キャスパホールにやってくる。ファンなら見逃せない企画だ。これまでフォルクローレに接する機会がなかった人には、ぜひおすすめしたい。素朴な楽器が奏でるアンデスの明るくもせつない旋律に心をうばわれることだろう。

    2018年1月 7日時点での情報です。
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